ワインお作りします
次に目を開けると家にいた。
あれから三年後。
ワインを開けていた所だった。
いつの間にか帰ってきていた。
帰ってきた、というより、やっぱり夢を見ていただけかもしれない。
時計を見ても時間はそんなに過ぎていない。
たぶん。
現実は何一つ変わっていない。
その証拠に、私の部屋には写真が立ててあった。
そんなもんだよね…。
それにしても夢だとしてもしっかり覚えている。
いい夢だった。
仕方がないので、もう一度ワインを飲もうと置いてあった所を見ると、そこにワインはなかった。
「え?」
あったモノはワインではなく、水色の封筒。
気になって開くと、それは彼からの手紙だった。