ワインお作りします
次の日。
お礼もかねて同じ店を探した。
「確かこのあたりだったはずなのに…。」
けれど、どれだけ探してもお店は見つからなかった。
不思議なお店。
「うーん。諦めよう…。」
確かに見つけた時もいつもは目にしないお店だと思った。
急に不意に見つけただけだった。
あとから気付いたのは、昨日は彼の命日だった。
あの不思議な店員さんが彼だったのか…。
それとも店員さんは空からの使いかもしれない。
不思議な日だった。
だけど。
一つだけ。
水色の手紙は消えなかった。
それだけで私の心は少しだけ。
軽くなった気がした。