ワインお作りします
癒しのワイン
"ワインお作りします"
路地裏にある小さなお店。
その入口にある看板。
「あった!!」
胡散臭い店構え。
見た目喫茶店!!
どれだけ探しても見つからなかったお店をやっと見つけた!
「たのもー!!」
バッターンッ!!
…とすごい勢いで開けた扉。
中に居たあの店員さんはさすがに目を丸くしていた。
「どうして…。」
店員さんの困った顔。
私はその顔を見てしてやったり顔。
そりゃそうだろう。
たぶんこの店は一度しか入れない。
探しても二度と見つけられない。
不思議な店。
だけど。
私は見つけた。
私を大人にしたワイン屋さん。
「貴方を好きになったので、ココ、すごく探しましたから。」
「……。」
私の一言に店員さんはまた目を丸くした。
「どうやっても見つからないはずなんだけど…。」
店員さんはそう言って苦笑いした。