双子ラヴァーズ☆



「ちょっと、ユウリ!?」

「俺、今レナちゃんに夢中なんだ。
ごめんね」

「何それ」

「そのまんまだよ。レナちゃんは俺がいい人になるのを許してくれないの。
また今度ね」

「ま、待ってよ!」

「待たない。行こう、レナちゃん」

「……っ」


悔しそうに唇を噛む彼女。
そんな彼女を置いて、私の腕を引きユウリは歩き出した。



「い、いいの?」

「いいの。何で?俺、あっち行った方がよかった?」


そんなわけない。そう思った私はぶんぶんっと首を振る。
それにホッとしたように笑うユウリ。


「じゃあ、行こう?」

「うん」


目の前にはシュリ。
シュリは少しだけ不満そうな顔で、ユウリを見るとぼそっと話す。


< 106 / 141 >

この作品をシェア

pagetop