双子ラヴァーズ☆
「近くねーし」
「近かったから」
いがみ合ってる二人をどう宥めようか悩んでいると、ケイタイの着信音が部屋に鳴り響いた。
どうやらユウリのケイタイらしい。
「電話だ。ちょっとま…」
そう言いながらポケットからケイタイを取り出したユウリは、ディスプレイを見た途端言葉を詰まらせた。
眉間に皺を寄せている。
「どうしたの?」
疑問に思った私が首を傾げながら尋ねると、ユウリはハッとして誤魔化すように笑った。
「はは、何でもない。ごめん。ちょっと電話してくるね」
申し訳なさそうに部屋を出て行くユウリの背中を見送る。
どうしたんだろう。様子がおかしい。
「気になる?」
後ろからそう声をかけられ、私は慌てて「そうじゃないよ」と否定した。
だけど、シュリの顔は真剣だ。