双子ラヴァーズ☆
「どうして、こんなにもレナしか見れないんだろう」
「……」
「レナ以外、まじで興味ないんだけど」
「でも、」
私が言いかけた途中で、ガチャリと扉が開いた。
通話を終えたユウリが戻って来たらしい。
「何してんの」
ユウリは後ろから私の事を抱き締めると、シュリから無理矢理引き剥がす。
「油断も隙もあったもんじゃない。シュリ。帰るよ」
「は?」
「俺、用事が出来たから」
「一人で行けばいいじゃん。何で俺まで」
「だって、シュリ置いてったらレナちゃんに何するかわかんない」
「何もしないって」
「無理。さ、行くよ」
「はあ。しゃあねえな。
レナ、また今度ゲームやらせて」
「あ、うん」
笑顔で手を振ってるシュリと、少しだけ不機嫌なユウリ。
いつもとは逆だ。
二人が帰った後、部屋に残った私ははあっと深い溜め息をつく。
ユウリがあのタイミングで入ってきてくれて、本当に良かった。
でないと、言ってたと思う。
私が二人を見分けられるから好きなんでしょ?って。