双子ラヴァーズ☆

「何で?レナちゃんを好きだから伝えているだけだよ」

「……だとしても、急過ぎじゃねえ?」

「そうかな、そんな事ないけど」


相変わらず笑顔のユウリ。
どこか、その笑顔がいつもと違っている様に見える。


おかしくないと言えばおかしくないのかもしれない。
でも、本当に突然過ぎだ。
ユウリに何かあったのかな。


何かって何だろう。
首を捻って考えてみるけれど、すぐに浮かばない。


考えていると、ユウリが何か閃いたかの様に手をぽんっと叩いた。


「あ、わかった。シュリ、焦ってるんでしょ?」

「はあ?」

「今日から俺遠慮しないから」

「今までだって遠慮してねえだろ」

「まあね。でも、仲良く三人でってのは今日限り。
俺はレナちゃんと本当に付き合いたいって思っているんだ」

「俺だってそうだっつうの」

「そういう事だから、レナちゃん。俺、シュリがいるなら行かない。
仲良くなんて無理だ」

「……ユウリ」


自然と私に手を伸ばし、髪の毛を滑るように撫でたユウリはニッコリと微笑んだ。

何も変わっていない筈なのに。
どうしたんだろう。

ユウリはシュリの事も大事に思っていたのに。
二人が仲良くしている事が、凄く嬉しかったのに。

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