双子ラヴァーズ☆
「そんな悲しい顔しないでよ」
「……」
何も答えられずに目を泳がせていると、背中の方でガタっと音がした。
すぐに振り向くとシュリが立ち上がり、教室の後ろに向かおうとしていた。
「シュリ?」
「あー…、今日は帰る」
「え」
私が声をかけるが、シュリは振り向く事なくそう言うと教室から出て行った。
慌てて追いかけようとする私の腕を掴むのはユウリだ。
「行かないで」
「でも」
「シュリが好きならいいよ。でも、そうじゃないなら行かないで」
「……」
シュリを好きかどうかはわからない。
それでも、放ってなんかおけない。
ただ、ユウリを置いて行く事も出来ない。
私はどうしたらいいんだろう。