双子ラヴァーズ☆


「……返事は今じゃなきゃダメなの?」

「うん。今。シュリと三人で一緒にいるのも、楽しかったし。隣にいられるだけでも嬉しかった。
でも、距離が近くなればなるほど、俺はレナちゃんを独占したいんだって思った。
なりふりなんて構ってられない」


そこで区切ると、ユウリは私の髪の毛を一束取った。上からゆっくりと滑らせ、その手が今度は頬を包む。
静かに距離を詰めたユウリが顔を近付け、独り言のように呟く。


「……シュリに笑いかけないで」

「……っ」


それに私は目を見開き、言葉を詰まらせる。


「俺の事だけ、見て。俺に笑いかけて。……俺の、モノになって」


もう、逃げられないんだと思った。
今までふわふわとしていた自分はここで終わり。


決めなきゃいけない。
決断しなきゃいけない。


ユウリがどうして突然こんな事言ったのか、わからない。
でも、これはいつかは来る現実だったんだと思う。


いつまでも三人でなんかいられない。
わかっていた筈なのに。


「ユウリ」


声が震える。この言葉を言ってしまえば、どうなるかなんてわかっているから。
喉がカラカラで、心臓が飛び出そうなほどに緊張している。

ユウリも、シュリも、好きなのに。
大好きなのに。


でも、この好きはきっと二人の好きとは違う。
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