双子ラヴァーズ☆
「トモコ、まじいい女だな」
「うん。惚れるな」
「ああ、じゃあユウリ。レナっち諦めて」
「それは無理だな、シュリお前が諦めろ」
始まった二人の口論。
「……シャーーーーラップ!!!」
私のその一声で双子のみならず、教室にいた皆が静まる。
ぎょっとした顔の双子の顔を交互に見て私は言う。
「わかった、今日はシュリと帰るから!」
目の前の双子は目をぱちぱちさせて私を見ている。
「明日はユウリ。これでいい?」
二人は黙ってこくこくと、縦に何度も顔を振っていた。
やっぱり目をきらきらさせて。
溜息をついて私はお弁当を食べた。
私が帰るって言ったもんだから、教室は一気にざわついた。
ざわざわしてるのが聞こえる。
二人と帰るなんて欲張り。
こいつらのお陰で身勝手な陰口には慣れた。
ならお前が帰ってやれ。
……お願いだ、私に普通の学校生活を送らせてくれ。