双子ラヴァーズ☆
今更
トモコに散々泣き付いた後、部活だというトモコと別れてとぼとぼと一人で家路を歩く。
最近、シュリとユウリと一緒に帰る事が多かったから一人がこんなに静かだとは思わなかった。
「……はあ」
さっきから何度溜め息を吐いただろうか。
気付けば自然と口から漏れていた。
ユウリにまた仲良く笑って話しようなんてのは、ムシの良すぎる話。
受け入れてくれたとしても、それはきっとユウリが無理しているだけだ。
優しいから。ユウリは。
私が仲良くしたいって言えばしてくれる筈。
だからこそ、私は自分からいっちゃいけないって思っている。
ユウリの心の整理が出来て、私と話しても大丈夫って思えるまで。
……寂しいけど。すっごく。
この曲がり角を左に行けば家に到着する。曲がるぐらいに、また私ははあっと溜め息を吐いた。
「何、溜め息ついてんの」
そんな声が急にして、私はハッとして顔をあげた。
私の家の前にしゃがみ込んでいるのはシュリだった。