双子ラヴァーズ☆

休憩時間。
トモコが私と、双子を見てぼそっと呟く。


授業中、ひたすら私は双子の視線を無視していた。
それを見て二人は何かしてしまったのかとオロオロしていた。


「レナ!」

「ねえ、トモコ、トイレ行こう」


シュリが私を呼んだのを遮って、トモコと教室を出た。


トイレに入った途端、じりじりとトモコが私を追い詰めて来る。


「…ちょっと、どーいうこと?」

「…何が?」


少したじろぎながらとぼけると、トモコは私を鋭く見つめて、逃げさせてはくれなかった。


「昨日、シュリと何かあったんじゃないの?
だって、今日明らか双子避けてるじゃん」

「……いや、何も、なかったんだよ…?」


トモコはそんな私に怪しい、と目で訴える。

いや、本当に何もなくって。
シュリ、というよりも双子の過去が気になっちゃって。

一人で悶々してたってだけで。


うん、だから、何もなくって。

じゃあ、避ける必要もないわけで。

…あれ?私何で避けてるんだ?

< 40 / 141 >

この作品をシェア

pagetop