双子ラヴァーズ☆
な、なにが起こったの?
見ようにも、全く中が見えない。
身長が低い私は特に、だ。
しゃあない、強行突破。
「ちょ、ごめん、通して」
ぐいぐいと人の波を掻きわけて私とトモコは教室の中にどうにか辿り着いた。
ふうと、息をついて顔を上げると。
すぐ前にシュリが立っていて、拳を震わせている。
その奥にユウリと一緒に椅子や机がが倒れていて、ユウリは口に手を当てている。
よくよく見ると、口元に何やら赤い………、血????!!!
「ユウリ!!!」
血を見て私はユウリの元へ走った。
ポケットに入れていたハンカチを取り出すと、ユウリの口元にそっと当てる。
「っ!」
当てたと同時に、ユウリがくっと顔を歪める。
「い、痛い?」
「へーき」
ええ、ちょっと、待って。
待って待って待って。