双子ラヴァーズ☆
「レナちゃん、バンドエイド持ってる?」
「私、ない。トモコ、ある?」
「……ある」
少し離れたとこで、呆然としていたトモコはハッとすると慌てて自分の席に向かう。
それからカバンを漁ると、バンドエイドを手に取ってこっちに戻って来る。
「はい」
「ありがとう、トモコ」
ユウリは笑うと、バンドエイドを受け取った。
「あ、貼る。私貼るから」
ユウリの手から無理矢理バンドエイドを取ると、私は包装を剥がしてユウリの傷口に貼った。
血はハンカチで止血したから出ていない。
よかった。
「口の中も切れてる。まじぃ」
「鉄分だから身体にいいかもよ」
「レナちゃん、それはないよ」
「レナ、私もないと思う」
「…な、なんだよ、二人して」
二人に集中攻撃を喰らい、私は口を尖らせる。
わかってるよ、別にそれぐらい。
和ませようとしたのに。
知らない!ユウリなんて知らないぞ!