双子ラヴァーズ☆

私は昇降口に向かい靴を履くと、外へと走る。
外に出たと同時に携帯を出して、シュリの番号を探して電話をかけた。


何度も鳴るコール音。
だけど、それが止まる事は一向にない。


「もうっ!」


少しの苛立ちを含みながら、私は尚も携帯を鳴らし続ける。


人気のいない場所を探したけど、シュリはいない。


学校から帰っちゃったのかな。
カバンとかあったと思うし、まだいる筈なのに。


それにしても、電話に出ろっつうの!!


その時、微かに遠くで携帯の着信音が聞こえた。
そこは体育館の奥。


体育館の裏側は少し土手っぽくなっていて、フェンスを越えるとその下は川が流れている。
だから、運動部なんかは学校の周りを走ったりもする。


そのフェンス越しに。


シュリを見付けた。

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