双子ラヴァーズ☆


「……」

「……」


沈黙が二人の間に流れる。
いつもユウリが何かしら話題を振ってくれていたから、いざユウリが黙ってしまうと話す事が思いつかない。


えっと。えっと。あ。


「ユウリ、もう傷平気?」

「え?あ、うん。もう平気。ありがとう」


そう言って、ニコっと微笑む。
バンドエイドはまだ貼られたままだ。


「ハンカチのお詫びを買いに行こうか」

「え。要らないって言ったのに」

「さっきも言ったでしょ。俺の気が済まないの」

「はーい」


本当に要らないんだけどな。
でも、素直にもらっておくか。


学校を出た私とユウリは学生で賑わう駅近のショッピングモールに向かった。
そこの雑貨屋に入ると、私以上にユウリが真剣に商品を選んでいる。
< 74 / 141 >

この作品をシェア

pagetop