双子ラヴァーズ☆


「いちいち反応が乙女になってるよ。レナ」

「!?」

「うふふふ」


不気味な笑い方をしながら、トモコは去っていく。
すぐに呼び止めるけどトモコが止まる気配はない。


掻き乱すだけ乱して楽しんでいるんだ。
トモコってそういう人です。


「レナ、乙女だってさ」
「レナちゃんは乙女なのにね?」


両側から同時に言われて、どっちに反応したらいいかわからない。
私だって人並みに照れたりするんだってば。


学校で好きだーって軽く言われても、恥ずかしくないけどさ。
二人きりの時に好きだって言われたらそりゃ照れるって。

私、おかしくないと思う。



二人がまだ何か言ってたけど授業開始のチャイムが鳴ったから、ホッと胸を撫で下ろした。
授業が始まったらシュリは寝ちゃうし、ユウリは黒板をノートに書き写してるし。

少しだけ、落ち着ける。


私の気持ちって、どうなんだろう。
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