四月の魔女へ ~先生と恋に落ちたら~
「ねえ、詩織。」
智がなにか言いたそうに私の元に来た。
分かってる。
智が私に訴えたいことが何かなんて。
でも、でも。
ここまで来ても私は何も言えない。
ほんとは私も夏目先生のことが好きだと。
篠原さんなんかに渡さない、と。
言えなかった。
智は口を開きかけて、やめた。
当たり障りのない会話が、二人の上を流れていく。
もう取り返しはつかない。
智がなにか言いたそうに私の元に来た。
分かってる。
智が私に訴えたいことが何かなんて。
でも、でも。
ここまで来ても私は何も言えない。
ほんとは私も夏目先生のことが好きだと。
篠原さんなんかに渡さない、と。
言えなかった。
智は口を開きかけて、やめた。
当たり障りのない会話が、二人の上を流れていく。
もう取り返しはつかない。