【短】そんな私のバレンタインデー
事の発端は一週間前に遡る。
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「ええぇ!?
望美、男子にチョコあげないの!?」
教室中に響き渡った、親友の雅の声。
キーンと頭に響いて思わず耳を塞いだ。
「…うるさいなぁ。
私、いつも男子にあげてないじゃん」
私は、青山望美。
共学の高校に通う1年生。
黒髪のロングをおろしていて、
視力が悪いため
ピンクのフレームの眼鏡を掛けている。
顔は、お世辞にも可愛いとは言えない程
悪い方だ。
眼鏡が、元の不細工さを
更に引き出している。