【短】そんな私のバレンタインデー




大好きな、大好きな、櫻井先輩なんだもん。





「どうしたの?望美」




あの日から1年。





少しだけ発展して、先輩は
『望美』と呼んでくれるようになった。





「なんでもありませんっ」




私の顔を覗き込む先輩は
もうかっこよすぎて…。





「先輩っ」





「ん?」





「大好きです」





目を見て言えたっ。





嬉しくて、頬がほころんだ。





「ん、俺も」





「これ、どうぞっ」





私はあの日と同じように、箱を渡した。





「ありがとう、望美」






今日は、2月14日。





私の初恋が実った日から、
ちょうど1年____________






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