私のお人形
「チャックって? あのチャック人形?」

背筋が凍りついていた。

あのおもちゃ屋にいたチャック人形。

あの子の顔が頭に浮かんでいた。

「そうよ。あの子、呪いの人形だから」

「呪い?」

「うん。だからね、あの子、本当は倉庫の奥にしまわれているの。でも、ユリちゃんが来た日、倉庫から抜け出してきたみたいで…」

「呪いの人形って言っても、あれは映画の話なんでしょ?」

「初めはただの映画だったんだよ。でもね、映画のあと、本当に悪魔がとり憑いて…」

「そんなことって…」

「だからね、封印されていたの。倉庫のいちばん奥の方で」
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