私のお人形
部屋の端には小さな机が置いてあり、白衣を着た女の人がそこに座っていた。

「こんにちは」

そう言って私に笑いかけた。

そして「ここに座ってね」とあいている方の椅子に座るよう促した。



これから何がはじまるんだろうか…。

なんだかどきどきしていた。

白衣を着ているってことはこの人、お医者さんよね。

チャックのことを言ったら信じてくれるかな。



「お名前とお年をどうぞ」

「相崎ユリです。10歳です」


そして住所や学校のこと、友達、好きな遊びなど簡単な質問をいくつも聞かれた。

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