私のお人形
あの日、確かに人形御殿の中にセーラをしまい、神主さんはしっかり鍵をかけた。

そして翌朝、お祓いのため人形御殿の扉を開いた時、セーラはちゃんとそこに並んでいた。

そしてまた扉を閉め、鍵をかける。



しかし、今朝、人形御殿の扉を開けてみたら、セーラの姿が見当たらなくなっていた。

神主さんは必死に探したのだけど、結局セーラは見つからず、お詫びのためママに電話をかけてきたのだと言った。



「実は、気になることを聞いたので、ぜひもう一度足を運んでくださいませんか」


電話では足りないからと言い、神主はもう一度神社に来るようママに言った。


だから、私たちは週末、再び神社を訪れた。
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