私のお人形
「はあ?」
突然切り出された話が飲み込めず、ママと私は顔を見合わせる。
「もうずいぶん前のことなんですが、その教会にある人形が持ち込まれたそうなんです」
「人形?」
「ええ。悪魔にとり憑かれた人形だから教会でなんとかしてほしいと」
「そ、それで…?」
ママの顔色が変わっていた。
すっかり青ざめ、目が血走っている。
「初めは気がふれているんだと思ったそうなんです。でも持ち込んだ男性によると、その人形がその家の子どもを殺そうとしたそうで…。カマを子どもに振り上げたところを男性が見つけてつかまえたので難を逃れることはできたそうなんです」
「でも、それって…」
「そうなんです。作り話かもしれません。誰も現場を見ていませんから。でも義妹の夫は牧師です。人々の心を休めなければなりません。だから、その人形を引き取ることにしたのです」
突然切り出された話が飲み込めず、ママと私は顔を見合わせる。
「もうずいぶん前のことなんですが、その教会にある人形が持ち込まれたそうなんです」
「人形?」
「ええ。悪魔にとり憑かれた人形だから教会でなんとかしてほしいと」
「そ、それで…?」
ママの顔色が変わっていた。
すっかり青ざめ、目が血走っている。
「初めは気がふれているんだと思ったそうなんです。でも持ち込んだ男性によると、その人形がその家の子どもを殺そうとしたそうで…。カマを子どもに振り上げたところを男性が見つけてつかまえたので難を逃れることはできたそうなんです」
「でも、それって…」
「そうなんです。作り話かもしれません。誰も現場を見ていませんから。でも義妹の夫は牧師です。人々の心を休めなければなりません。だから、その人形を引き取ることにしたのです」