私のお人形
「男の言うことは本当だったんです。人形には悪魔が宿っていたのです」

「まさか、そんなことって…」

「信じられませんよね。無理もありません。私だって、義理の兄弟の話でなければやはり信じられませんから」



信じたくなかった…。

悪魔が宿る人形って、まさか…。

胸の鼓動が早くなっていた。

それと同時に、手のひらにいやな汗がにじみ出るのがわかった。



「で、そのあとその人形はどうなったんですか」

「教会の地下室に封印したと聞いています。しかし…」

「しかし?」

「昨日、義理の妹から電話があったんです。ずっと地下室に封印したきり義妹夫婦は地下室へ足を踏み入れないでいたのですが、昨日古い書類を取りに地下室に入ったら…」

「まさか…」

「そうなんです。どうやったのか封印が解かれて人形がなくなっていたんです」
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