鉄の救世主Ⅳ(くろがねのメシアⅣ)
建物の屋上に上がった三浦とマット。

この建物は三階建て。

屋上は電線より少し高いくらいの位置だ。

「電線の端から端まで伝ったら、また次の電線の端から端へ…その繰り返しだ」

そう言って、三浦は屋上から身を乗り出して電線に手を伸ばす。

「……」

如何に電力供給をストップしているという情報を得ているとはいえ、電線に触れるという行為は勇気が要る。

本当に電気は通っていないのか。

触れた途端に感電してしまうのではないか。

麗華達を救出に行く途中で、電線に触れて感電死など、御免蒙りたい所だ。

意を決して、電線を摑む三浦。

「……!」

情報通り、電力はストップしていた。

「いけるぞ、マット」

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