鉄の救世主Ⅳ(くろがねのメシアⅣ)
それでも何とか電線を渡り終える。

迷彩服2型がビッショリになるほどの汗。

三浦は向かいの建物の屋上に辿り着き、額を拭う。

何とか渡れる事を確認し、今度はマットに渡るよう合図する。

「アイツ凄いな…度胸がいいのか、イカレてるのか…」

そんな事をぼやきながら、電線に身を預けるマット。

こちらもカラビナや命綱はつけていない。

下ではゾンビ達が手薬煉引いて待ち構えている。

連中から見れば、ご馳走が渡っているように見える事だろう。

「冗談じゃない…」

マットはもう一度ぼやいた。

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