鉄の救世主Ⅳ(くろがねのメシアⅣ)
「断るならば今だぞ」

小川は真っ直ぐに三浦と向き合った。

「お前が出来ないと言うのなら、俺も司令部には推さない。分隊長には谷口を推す。だが、俺や小暮二等陸曹はお前に期待をしている」

「……」

「どうだ?」

「……俺は小川小隊長には恩義があります」

小川の視線に、真摯に向き合う三浦。

「小川小隊長の顔に泥は塗れません。そして俺自身、小川小隊長のようになりたい…その話、お受けさせて下さい」

< 288 / 367 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop