鉄の救世主Ⅳ(くろがねのメシアⅣ)
追跡しつつ、原発へと向かうディアボ達の掃討をする小川分隊。

確実に人民軍の兵数は減少している。

60人近くいた人民軍が、今や半数以下にまで減っている。

「……」

李が、素早くその場を離脱する。

その手には、角筒形の容器。

「爆薬…!」

アジア某国出身の谷口は、それが何なのかをすぐに悟る。

あの容器の中に信管を組み込んだ破壊工作及び自爆用の携行爆薬。

過去にも工作船などから同じタイプの爆薬が見つかっている。

C4爆薬などに比べれば性能や爆発力は劣るかもしれないが、原発に与えるダメージは十分なものだ。

李はその爆薬で、自ら原発の爆破を試みようとしていた。

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