どうか君に【短編】
そのあと、取りあえず公園で落ち着き、俺は優子に電話をした。


『和輝? どうしたの?』


聞きたいことは山ほどある。



それでも……



「大丈夫か?」



それでも……



『ふふっ、何よいきなり。大丈夫だよ?』



聞いちゃいけない気がする。



「そうか……」



壊しちゃいけない気がする。



「それなら良いんだ」



『心配してくれてありがとっ。私は平気だよ』



「うん、じゃあな」


『うん、バイバイ』



それが……



最後だった。



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