ダブル・ブレイカーズ01
「アスタリスクくん、あたし」


「ホテルとかの予約はしたかい?」

「してないけど」


「如月探偵事務所は、腐るほど部屋がある。使いたまえ」


「オレん家は、民家じゃない!」


「カナ。君は準備してくれ」


「ムカつく!お前の上から目線!」


「二人ともやめて!」



「「――――――――――――」」


二人は離れた。




というわけで。


彼方は夜道を歩いていた。


「いいかい?犯人の素顔を見ても、追いかけるな」


アスタリスクの忠告を思い出す。


彼方は進む。


その時だった。


「ねぇ」


声をかけられた。


彼方は振り向く。


そこには、


金髪で赤いドレスをまとう、肉感的な美女がいた。


「あんた、持ってるね?」


女は尋ねた。
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