ダブル・ブレイカーズ01
彼方の肩に、銃弾が当たった。
<つ――――――――――――>
彼方は肩を押さえた。
彼方は逃げた。
眠る少年を抱えながら。
V
彼方は少年を抱えてある部屋にいた。
<おい、大丈夫か!>
彼方は少年に小声で尋ねた。
少年は眠っていた。
<おい、いた?>
<いない!>
男たちの声がした。
<マズイ――――――>
彼方は呟いた。
その時だった。
<ねぇ>
声がした。
<え?>
彼方は振り向く。
<君>
<え>
<気づいてるの?>
<――――――>
眠っていた少年が、口を開いた。
<お前、>
<ねぇ、黒い探偵さん?>
少年は彼方に言った。
<お前、オレを――――――>
<綺麗な夜だね>
<――――――!>
<黒い探偵さんの姿、死神みたい>
<死神っ>
彼方は絶句した。
<お前な>
<君は僕を助けるの?>
<あぁ>
<なら>
少年は呟いた。
<君は僕と手を組まない?>
<―――――――――!>
月夜に少年の姿が見えた。
<つ――――――――――――>
彼方は肩を押さえた。
彼方は逃げた。
眠る少年を抱えながら。
V
彼方は少年を抱えてある部屋にいた。
<おい、大丈夫か!>
彼方は少年に小声で尋ねた。
少年は眠っていた。
<おい、いた?>
<いない!>
男たちの声がした。
<マズイ――――――>
彼方は呟いた。
その時だった。
<ねぇ>
声がした。
<え?>
彼方は振り向く。
<君>
<え>
<気づいてるの?>
<――――――>
眠っていた少年が、口を開いた。
<お前、>
<ねぇ、黒い探偵さん?>
少年は彼方に言った。
<お前、オレを――――――>
<綺麗な夜だね>
<――――――!>
<黒い探偵さんの姿、死神みたい>
<死神っ>
彼方は絶句した。
<お前な>
<君は僕を助けるの?>
<あぁ>
<なら>
少年は呟いた。
<君は僕と手を組まない?>
<―――――――――!>
月夜に少年の姿が見えた。