ダブル・ブレイカーズ01
「やられた――――――」


黒髪の少年だと思い、油断した。


「やられた」


ヒナは呟いた。


ヒナは、ホテルのとある部屋にいた。


すると、


こんこん。


ドアをたたく音がした。


「貴女」


ドアの向こうから、少女の声がした。


「います」


「よかった」


少女の声。

「開けてもいいかしら?」


「はい」


「ありがとう」


少女が室内に入った、


艶やかな炭じみた黒髪。


瞳は黒曜石のよう。


紫色のドレスをまとう少女だった。


「無事?」


「はい」


「そ、無理しないことね」


少女が呟くと、いなくなった。


「――――――」


ヒナは思考に浸る。


二人を倒すために

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