ダブル・ブレイカーズ01
V
とある屋敷にて。
「お姉様」
少女は女性に向けて言った。
「何?」
女性は少女を見た。
女性は、癖のない長い黒髪をサイドに束ね、真紅のスーツをまとう、
知的な印象の女性である。
一方少女は、
ふわりとした栗色の髪をアップにまとめ、
パッチリとした瞳に、バランスの取れたキュートな美貌を持つ少女だ。
今すぐモデルにスカウトされてもおかしくない―――
いや、少女は―――――――――
「用件?」
女性は少女に尋ねた。
「えぇ。お姉様に聞きたいことがあるのです」
「下らない質問じゃないの?」
「違います。わたくしは気になるのです」
「何が?」
「宝石の盗難事件」
「で?」
「お姉様は例の力を――――――」
「お前には、無関係よ。菜月」
女性は言った。
とある屋敷にて。
「お姉様」
少女は女性に向けて言った。
「何?」
女性は少女を見た。
女性は、癖のない長い黒髪をサイドに束ね、真紅のスーツをまとう、
知的な印象の女性である。
一方少女は、
ふわりとした栗色の髪をアップにまとめ、
パッチリとした瞳に、バランスの取れたキュートな美貌を持つ少女だ。
今すぐモデルにスカウトされてもおかしくない―――
いや、少女は―――――――――
「用件?」
女性は少女に尋ねた。
「えぇ。お姉様に聞きたいことがあるのです」
「下らない質問じゃないの?」
「違います。わたくしは気になるのです」
「何が?」
「宝石の盗難事件」
「で?」
「お姉様は例の力を――――――」
「お前には、無関係よ。菜月」
女性は言った。