ダブル・ブレイカーズ01
「さくらちゃんと言いますか!」

「ナンパかい?寺井祐也」

「アスタリスクくん!」

「いや、こいつは祐也さんにはタメ口だから。んで、用件は?」

「七瀬さくらちゃんと」

「ナンパなら門前払いだっての!刑事が仕事をほっといて何?」

「捜査の途中です!」

「捜査?」

彼方は聞き返した。

さくらが用意した、コーヒーを飲みながら、

「この事件を知っています?」

祐也は尋ねた。

「寺井祐也」

「祐也さん、どんな事件?」

「人がいなくなるんです!」

「人がいなくなるのかい」

「ハイ!」

「どうしていなくなるの?」

さくらが尋ねる。

「いきなり動いたらしいので」

「――――――?」

アスタリスクは無言で聞く。

「人の話は聞かずにいなくなるんです」

「祐也さん、どれくらいの人間が?」

「10人らしいです」


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