歌姫桜華


 そんなこんなで80メートル走が始まった。



 第一レースは、早くも紺が走る。




 パァンッ




 その音でみんな走り始める。




 うわー!!


 速い、速い!!



「いっけぇ~~~~」



 なんて、応援しなくても紺はぶっちぎりの一位でゴールした。


 紺って爽やかだなぁ。


 汗かいてても、なんか全然暑そうじゃない。



 いいな。私も爽やかになりたい。



「速いな。相変わらず、紺は」


 和也が隣で呟いた。


「相変わらず?」


「あいつ、頭もいいし運動もできんだよ」


「へ~。完璧少年だね!!」


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