歌姫桜華



 私は、またゆっくりと歩き始めた。





 あ、さっきまで10歩しか歩いてなかったんだ。





 ……はは。全然進んでないじゃん。





 やっと来た“真ん中”。





 結構戦ってるねぇ。


 倒れてる人、あんまいない。






「クソガキ。俺らとやろーぜ」






 横から声がして、私は振り向いた。


 そこには、数人(…と言っても、さっきよりは人数が多い)ニヤニヤしながら私を睨んでいた。


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