歌姫桜華
「誰って………ここの生徒。ただの不良だけど?」
「そんなはずねぇだろ!!お前、どこの族だ」
美橙が私を睨みながら聞いた。
「…は?」
「さっきの戦い方。…どう見ても、幹部以上……いや総長レベルですよね」
紺が真剣な表情で言った。
「総長の俺でも、あんな素早く…しかも綺麗に戦えねぇよ」
和也が手を握りながら、そう言った。
「お前……誰だ!?」
昂が強く言う。
「教えろ!!!」
奏多は叫んでいるような、そんな言い方。