歌姫桜華




「なんか…言われた?された?」




 上から下までじっくり見てから昂が聞いた。






「んー……殴られかけた。



 あと、近づくなとか言われたなぁ。


 甲羅のファンだったから、私のこと嫌に思ったんだろうな…」






 さっきのことを思い出しながら言った。



「殴られかけた!?」



 奏多が「大丈夫だったのかよっ」と私の肩をぶんぶん振る。



「だ、大丈夫だったよ…。
 私が止めたから」



 上下に揺られて少し気持ち悪くなった私は、奏多の手をどけながら言った。



「「「止めた!?」」」


 私の言葉に三人は驚き、同時に言った。


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