歌姫桜華



 ―――数分経って、和也と紺が戻ってきた。




「あいつら、しめといたから」



「ちょっと痛めつけておきました」





 2人ともニッと笑いそう言うと、昂と奏多と美橙がビクッと肩を震わした。

 目が笑ってない…。





「そ、そんなことしなくてもよかったのに…」



「いや、お前を危ない目に合わせたんだ」

「俺らも頭にきましたし」





 殺気がだだ漏れの2人に、私は彼女たちの心配をしてしまった。

 …ご愁傷様……雅美さんたち。



< 275 / 830 >

この作品をシェア

pagetop