歌姫桜華
―――数分経って、和也と紺が戻ってきた。
「あいつら、しめといたから」
「ちょっと痛めつけておきました」
2人ともニッと笑いそう言うと、昂と奏多と美橙がビクッと肩を震わした。
目が笑ってない…。
「そ、そんなことしなくてもよかったのに…」
「いや、お前を危ない目に合わせたんだ」
「俺らも頭にきましたし」
殺気がだだ漏れの2人に、私は彼女たちの心配をしてしまった。
…ご愁傷様……雅美さんたち。