歌姫桜華
文化祭は、まだ始まったばかり。
私は、いったん寮に戻り温かいシャワーを浴びてから、
また学校へ行った。
猫耳メイドの次は、ウェディングスーツ。
空き教室で白色のそれを私は身にまとい、さっき奏多から預かった栗色の男用のカツラをかぶる。
……銀の髪の色だ……。
私が空き教室から出ると、廊下で待っててくれた和也は驚き、並んでる客(パンダ……もとい、女)はキャー!と騒いだ。
…え??
「か、かっこいい!誰あの人!!」
「名前聞く?」
「えー、そんな勇気なぁい」
「イケメンじゃんっ!!甲羅の新メンバー??」
そんな声を無視し、私は教室に戻り接客を始める。