歌姫桜華
「美藍!おはよ~」
学校につき、下駄箱で靴を履き替えていると昂から挨拶された。
「あ、おはよっ」
「今日、俺と和也店番午前だけだから午後一緒に回ろ!」
「うん。いいよ」
「午前は奏多と紺と美橙と回れば?」
「そーしよっかな」
……今まで思ってたんだけど、昂に「俺」は似合わなくない?
どうして「俺」って言ってるんだろう。
絶対「僕」の方が似合うっ!!
「どした?」
じーっと昂のことを見てたから不思議に思ったのか、昂がそう聞いてきた。
「あー…えっと、なんで昂は『俺』って言ってるんだろうなぁって思って、さ…」
言ってよかったんだろうか?
言ったあとに思っても仕方ないけど…。