歌姫桜華
でも仕方ないのかなぁ。
だって私は、独りにならなきゃいけない存在だから。
「じゃあ、私の体調も良くなったことだし、片付けに参加するとしますかっ」
顔に笑顔を貼り付け、私はベットから出ようとした。…が。
「ダメだ」
和也は無愛想にそう言いながら、私の肩をベットの背中へと押し付けた。そのせいで、私は寝る体勢に。
「和也、私もう大丈夫だよ?」
「ダメだ。まだ顔が青い」
心配性だなぁ。…でも、顔が青いってホント?
顔が見たくても、周りに鏡がないから確認できないや。