歌姫桜華





 倉庫に着いた。





 やっぱり中は綺麗で、下っ端君たちが和也たちに挨拶してた。


 五人は軽く挨拶を返すと、今度は私にペコリと頭を下げてきた。




 わ、私にも…?



 少し驚いたが、すぐに私も頭を下げた。



「美藍、こっちだ」



 和也が幹部室から顔を出し、私に言った。




「あ、うん!わかってる」




 場所は覚えてるよ。私、記憶力いいほうだもん。


 私は駆け足で、幹部室へ行った。



 数個あるソファの内の一番大きくて白いソファに腰掛けた。


 フカフカでふわふわ。


 こんなソファ、龍華にもあったな…。


 前はずっと立ってたからなぁ。あの時はすぐ帰ろうとしてたし。



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