歌姫桜華




 私は涙を拭き、学校へ行くため支度をする。





 寒い季節。どうせなら雪、降っちゃえばいいのに。








 支度が終わり、寮を出る。







「いってきます」







 いつもは言わないのに、なぜか言いたくなった。








 そしてまた“今日”が始まった――――――――





 あ、結局まだ答えがでてないや。どうしよう。…また学校で考えるか。まだ時間はあるんだから。




 手をこすり合わせながら、私はゆっくりと歩き出した。




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