歌姫桜華





 本当は、答えなんて決まってるくせに。



 見つからないフリしてるくせに。






 いつまで逃げてたら気が済むんだ、私は。









 ―――雪がシンシンと降る、そんな日。




 ついに今日の午後7時に、甲羅のみんなは影狼を潰すため影狼の倉庫へと行く。





 私は結局答えが出ないまま、寮でひとり晩御飯を食べていた。



 ふと時計を見ると、短い針は6時を指していた。




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