歌姫桜華
元気でよかった。
明るくてよかった。
「どうして姉ちゃんがここに…」
「姉ちゃん?どういうことだ、美藍」
和也が鋭い目つきで私を睨む。
無駄だよ。和也。
私はそんな目で睨んでも全然怖くない。
「美藍ちゃん、美橙と知り合い?」
「やっぱり…」
「苗字も一緒ですしね」
「み、美藍…は、俺の……「わ、私帰るね。やっぱり」
だめだ。嫌われてるってわかってるのに。
逃げたい。
いつも、逃げてる。
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