歌姫桜華
「学校、行こっか」
「ぅ、ぅん…」
普段通りかと思ったら、甘い言葉。その繰り返し。…悔しい。手の上で踊らされてるみたいだ。
クラクラする。甘い言葉を連発するからだ。
私にはまだ恋愛は早いのかな…?
学校にやっと着き、教室へ向かう。これも縁なのか、咲久とはクラスも同じだ。
ガラッと教室の扉を開けると、シーン…と今までガヤガヤしていた教室が静まり返る。
これまた、わかりやすい…。
咲久と私が席に着き、私がため息をつきながら廊下に出ると、まだガヤガヤし始めた。