歌姫桜華
「なにしてくれちゃってんのさ!!」
「お詫びだって」
「なんの!?」
「一人にさせてごめん、っていう謝罪の気持ちを込めたお詫び」
な、なによそれ…。私、咲久のせいじゃない、って言ったじゃん。なのにお詫びで…。バカじゃないの?
「それと、愛情表現だから♪」
あ、…愛情表現!?
「いらないわよっ、そんなの!」
「顔真っ赤だけど、本当にそう思ってる?
説得力ないよ?」
なっ…!
ポカポカ殴っていた手を止め、私はさらに体温を上昇させながら咲久を見つめた。