歌姫桜華
「改めて自己紹介します。
咲間 銀っす。よろしくー」
ニカッと歯を見せて笑う咲間さん。もとい、ボディーガード。
「え、えっと、西園寺 逢恋ですわ」
「本当に西園寺財閥のお嬢様だったんだな」
「昨日も、そうよ、って言ったわよね」
「でも信じ難かったんだよ」
「咲間さん、逢恋お嬢様に対しては…「いいのよ、木原。この喋り方のほうが落ち着くの」
ボディーガード(好きな人)に敬語なんてされたくないわ。タメ口のほうが近くに感じられるもの。